2017年2月25日土曜日

テープ起こしはGoogle音声入力で

意外と面倒なテープ起こし

DTPをやっていると、インタビュー等のテープ起こしをする機会もあります。

この「テープ起こし」という作業は一見簡単そうな印象がありますが、
やってみると頭も使うし、時間もかかる、意外とやっかいな作業です。

たたき台となる文字原稿(スピーチの下書きのようなもの)があれば
全体の内容やボリューム、出てくるキーワードを念頭に置いて作業できるので
その分だけサクサク進められますが、
原稿がまるでないときは、ゼロから手探りで文字に起こしていかないといけないため
労力がかかり、作業中のストレスも段違いです。


そこで、いろいろと頭を悩ませた末に、
「『たたき台文字原稿』を音声入力で作れないものか」
という考えに至りました。

音声入力はまだまだ発展途上の技術なので、
完璧な原稿が一発で作れるとは思えません。
しかし、テープ起こしの際のたたき台となるレベルの原稿であれば
作れるんじゃないか。そう思ったのです。


まずは「Macの音声入力機能」を試してみましたが、
すぐに音声入力が途切れてしまうので断念。
私の環境の問題かもしれませんが、
短文の入力しか想定されていないのかもしれません。


Googleドキュメントで音声入力を行う手順

そこで、次に試してみたのが、「Googleドキュメントの音声入力機能」です。
以下に手順をメモしておきます。

  1. パソコンとスマホ等を「音声LINEケーブル」(電気店等で購入可能)でつなぐ。
  2. パソコンのサウンド設定で、「音声入力=LINE入力」に設定。
  3. パソコンのWebブラウザーでGoogleドキュメントのページを開く。
  4. 白紙の新規ドキュメントを作成。
  5. メニューから[ツール]→[音声入力...]を選択。
  6. スマホ等で音声ファイルを再生。

これで、自動的に音声がどんどん文章化されていきます。


うまくいかない場合の確認点

うまくいかない場合は、下記の点などを確認します。
  • パソコンのサウンド設定画面のインジケーター等を見ながら、入力音声が適切かどうかを確認する(声が大きいときに、インジケーターが右まで触れる程度に、スマホ等の音量を上げる。私の場合はスマホの音量は最大が最適でした)。



音声入力中の注意点

音声入力中は下記の点などに注意します。
  • スマホがスリープしないように、設定を変更しておく。または定期的に画面にタッチ(Google Play Musicプレーヤで再生していた場合は、再生バーの周囲の暗いところをタップすると再生が止まってしまうので、ファイル名のあたりをタップ)
  • 音声入力が止まってしまっているようであれば、スマホの一時停止ボタンをタップ。音声入力をいったん停止し、すぐに再度開始。スマホで再度再生。
  • Googleドキュメントのマイクのマークに色が付いているときが、音声入力がオンになっている状態。その周囲が線で囲まれているときが実際に音声の認識作業が行われている状態(下図参照)。文字の自動入力が止まってしまったときは、これらのことを判断材料にして、音声のない状態が続いているせいなのか、認識作業がうまくいっていないのかを判断する。
▲音声入力がオフの状態
▲音声入力がオンの状態(音声検知前?)


▲音声入力がオンの状態
(いったん音声を検知した後で、
音声が入力されていないとき?)

実際に音声が入力中の状態




その他、個人的メモ

  • うっかり停止してしまった場合に、どこから再生を再開したらいいかをわかりやすくするには、AndroidであればAudipoアプリを使うといい。
  • Dropboxから音声ファイルをダウンロードした場合は、「/Android/data/com.dropbox.android/files」内にファイルがある。



実際にはちょいちょい入力が止まってしまうので、
1時間のテープ起こしを行う際には、
1時間パソコンの前で監視しておく必要があります。

しかし、自動で入力されていく様をゆったりと眺めるだけでいいので、
例えば「1時間の音声のテープ起こしに6時間以上かかる」という場合などに、
いったん1時間かけて自動入力でたたき台原稿を作っておき、
その後それをもとに2時間で完成原稿を仕上げられる
……のであれば、3時間分も短縮になってお得ではないでしょうか。


もっといい方法をご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひ情報をお寄せください^^



この記事の更新履歴

  • 2017/3/7:個人的メモを追記。
  • 2017/2/25:公開。

2017年2月17日金曜日

[表示]→[ピクセルにスナップ]メニューが独立【Illustrator CC2017新機能】

Illustrator CC2017に関する小ネタです。

CC2015.3の[表示]メニュー下部

Illustrator CC2015.3までは、
[表示]→[ピクセルプレビュー]にチェックが入っているときにのみ、
[表示]→[グリッドにスナップ]が
[表示]→[ピクセルにスナップ]に変化していました。



▲CC2017の[表示]メニュー下部
Illustrator CC2017では、
[表示]→[ピクセルにスナップ]が
[表示]→[グリッドにスナップ]から独立した単独項目になり、
[表示]→[ピクセルプレビュー]にチェックが入っていないときでも
ピクセルへのスナップのオンとオフを切り替えられるようになりました。


先日公開した「メニュー一覧」では
上記の変更点が反映されておりませんでしたので 該当箇所を修正しました。





この記事の更新履歴

  • 2017/2/17:公開。

関連記事

2017年2月15日水曜日

いろいろメモできるシンプル方眼カレンダーPDF【2017年3月中〜4月】


PDFのダウンロード

上記のリンクをクリックするとPDFを表示・ダウンロードできます。


4月末までピッタリ

今回は4月末までがピッタリ入った気持ちのいい回となりました^^


このカレンダーPDFについて

そのままA4用紙に印刷するもよし、改造してから印刷するもよし。
ご自由にお使いください。
[ファイル]→[配置...]で、適当なイラストをして飾ってみると
オリジナルのカレンダーになって楽しいですよ^^

「w1」等は、その日がその年の何週目かを、
「d50」等は、その日がその年の何日目かを表しています。
祝日名の頭の丸数字は、それがその年の何番目の祝日かを表しています。



次回は5月〜6月中旬のカレンダーをお届けする予定です。


関連記事1

関連記事2……カレンダー(2015年版)の作成・改造手順




この記事の更新履歴

  • 2017/2/15:公開。

2017年2月2日木曜日

謎の機能[ウィンドウ]→[ラーニング]の正体は?【Illustrator CC2017】

Illustratorの新機能解説記事の更新がしばらく滞っていましたが、
Illustrator CC2015.2以降の未解説の新機能の記事を
これからもお届けできればと思っています。

その試運転として、今回はCC2017の謎の機能の話をひとつ。



Illustrator CC2017の[ウィンドウ]メニューに見知らぬコマンドが!?

IllustratorのバージョンCC2017[ウィンドウ]メニューを表示すると、過去のバージョンにはなかった[ラーニング]という項目が表示されます。



しかし、この[ラーニング]は、何をどうやってもグレーのままで
選択することすらできません。

当然、何の役にも立ちません。

いったい何なんだこの機能は!?
もしかしたらうちのパソコンにだけ表示される幽霊機能なのでは!?
……と恐怖に怯えた僕は、Adobeの人におそるおそる真相を聞いてみました。



答えは「現状日本語版では搭載されていない実験的なリンク」とのことでした。

英語版等では、選択すると
https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/tutorials.html
に該当するページが開くようになっているが、
日本語版では現段階では動作しない
……ということのようです。

実験的なリンクを灰色で表示させておく必要性はまるでないので、
つまりおそらく、
「英語版のIllustratorを日本語にローカライズする際に機能を付け忘れた」
ということでしょう。

疑問が解決してよかったことはよかったのですが、
以前にも同じようなことがあったような……。
(過去記事→Illustratorの謎の機能[HSB/HSL]の正体は?



次期アップデートの際に修正されるとは思いますが、
そもそも[ウィンドウ]メニュー内のこの周辺には、
各パネルを開くための項目が並んでいるので、
単に「ラーニングとサポート」ページを開くだけの項目ならば
この位置にあるのは場違いです。

[ヘルプ]メニューから選択できるようにしたほうが自然でしょう
ラーニングとサポートパネルが開くならば[ウィンドウ]メニュー内で
いいと思うのですが)。


ともかく、早急にアップデートされることに期待です^^



※ブログで公開前の記事をFacebookページに掲載しますのでそちらもどうぞ!


この記事の更新履歴

  • 2017/2/2:公開。

関連記事

2017年2月1日水曜日

Adobe Stockの無料キャンペーンで2万円請求されるトラブル【アドビ】

先日の
という記事を投稿した日に、Adobe Stock に関する似たようなトラブルが話題になっていたので紹介します。



くわしくは下記のリンク先をご覧ください。





これもまた、なんとか料金を徴収したいという手口だと思います。
問題を重く見たAdobeは公式にアナウンスを出しました。





割安キャンペーントラブルに関してはまだ公式なアナウンスはないようなので
そちらも公式アナウンスをしたうえで、きちんと改善してほしいものです。

くれぐれもご注意ください。


この記事の更新履歴

  • 2017/2/1:公開。「Adobeのサービス「Adobe stock」初月の無料期間中に解約しようとすると違約金2万円請求されるケースが多発」のリンク先URLが誤っておりましたので修正しました。

2017年1月30日月曜日

Adobeの『割安キャンペーン詐欺』で実際に出てくる画面【アドビ】

先日、掲載した記事、
の続報です。

キャンペーン契約中に解約操作をした際に、
実際に表示される画面を入手したので紹介します。

赤い囲みはこちらで追加しました。

その赤く囲まれた部分の内容を確認すると、
「現在の価格」のままで「あと12か月間」使えることが分かりますが、
その上の[同意して更新]ボタンをクリックしても
金額の明細などは表示されないという
非常に分かりにくい作りになっているとのことです。

現在は修正済みなのかどうかは不明です。
くれぐれもご注意ください。



2017年1月27日金曜日

Adobeの『割安キャンペーン詐欺』に注意! (追記あり)【アドビ】

ちょっと見過ごせないトラブル事例があったので、取り急ぎご報告します。

A氏が体験した『割安キャンペーン』トラブル


デザイナーのA氏は、Adobe Illustrator CC
「ひと月あたり1058円で利用できる1年間契約」
という格安キャンペーン価格契約で利用していました。

昨年2016年の7月に、その契約も終わりの月になり、
次の月からは
「ひと月あたり2354円の1年間契約」
になってしまうということで、A氏は
「しばらくIllustrator CCを使う予定もないし、
 いったん解約して、また次に使う際に再契約しよう」
と思い、WebブラウザーでAdobe Cloudの管理画面を開き、
解約手続きをとろうとしました。

ところが。
解約操作を行ったところ、画面には
「解約せずに、このまま継続すれば
 今までと同じ料金で、あと1年間利用可能。
 しかも60日間料金無料」
という旨のメッセージが表示されたのです。

今までと同じ「月あたり1058円」「2か月間無料」ということなので
来年の7月までトータルで「1万580円」で使えるという
Adobeからの太っ腹の提案です。

「それならば、しばらく使わない期間があったとしても
 継続しておいてもいいんじゃないかな」
そう判断したA氏は、解約手続きをとりやめ、
契約を継続することにしました。


それから半年
Adobe Cloudの管理画面にログインし、
支払明細を確認したA氏は驚きます。

あれれ!?
8月と9月の料金はちゃんと0円になっている。
でも、10月からは割引前の「2354円」が引き落とされているではありませんか!!

早速、A氏はAdobeのテキストチャットサポートで問い合わせました。
なかなかつながらない電話サポートとは違い、
チャットサポートはすぐにつながって迅速に回答をもらえます。

しかし、今回は違いました。
謝罪も、トラブルの原因の説明もなく、
サポート担当氏が勧めてきたのは
「一旦解約」
「数百円割引するのでもう1年契約しないか」
「そうするなら2か月分を無料にする」
「3か月分を無料にする許可が取れました」
等という代替案で、
「当初のメッセージ通りの料金にする」または
「過剰徴収分を返金する」等の対応は一切なかったとのことです。


テキストチャットでの押し問答の末、
「本社に相談する」
ということになり、メールでのやりとりに移行。
それ以降も
「当初の金額よりも少し割高の料金を払えば
 当初の予定通り7月まで使えるようにする」
等の代替案を送ってくるAdobe。
謝罪等はなく、
正規の料金より安くなっているからいいでしょう
という物言いだったそうです。

A氏はそれには一切応じず、あくまでも当初表示されたメッセージ通りの
7月までトータルで「1万580円」以内の料金への訂正を求めたところ
3回目のメールのやり取りでようやく
「追加料金なしで7月まで利用可(1万580円よりも少し割安に)」
との返答がもらえたとのことです。

しかも、そもそもの原因はAdobe側のシステムの不具合によるもので
A氏には責任はないとのことでした。


同様のトラブル事例は2016年の6月から


Webで検索してみると、
同様のトラブル事例は昨年2016年の6月からあるようです。




今月(2017年1月)の時点で
「この不具合の修正依頼をしているところです」という
回答がAdobeからありましたので、
Adobeはシステム不具合を認識していながら、
少なくとも8か月間も放置していることになります。

つまり、同様のトラブルが他にも数多くあると仮定すれば、Adobe社は現状では
解約しようとした人の画面に「お得なキャンペーンの案内」を表示し、
解約を防いだあとで、わざと割高の料金を引き落とす。
気づかない人からは、そのまま割高の料金を徴収。
問い合わせしてきた人には口八丁で当初のキャンペーン案内よりも高い料金で合意させる
……という行為をしているということになります。
A氏は「気づいて」「問い合わせた」からよかったが、
気づいていない人は高額の料金を支払わされているということです。

「安い料金で利用できるというメッセージを出しておきながら
 割高の料金を勝手に徴収する」
というのは詐欺行為にあたるでしょうし、
「安い料金で利用できるというメッセージを自ら出しておきながら
 『これが精一杯』等と偽って
 それよりも割高の料金を執拗に提案して合意させる」
ような行為があれば、それも詐欺まがいの行為といわれても
仕方がないでしょう。


引き落とし額に不審点があったらすぐに問い合わせを

Adobe Cloudを契約している皆さんには、
すぐにAdobe Croudの管理画面にログインして
支払状況を確認することをおすすめします。

  • 右上のユーザー名
  • 「アカウント管理」
  • 「プランを管理」

の順にクリックすれば、支払履歴が表示されます。

「キャンペーン価格を利用していたはずなのに
高い金額が引き落とされている」
という方は、すぐにチャットサポートで問い合わせましょう。

あの手この手で割高の代替案を提示されますが
「当初の料金通りで」
と言い続けていれば、最後にはその通りにしてもらえます。


Adobeは体質改善を、問い合わせのない人にも返金を

せっかくすばらしいアプリケーションを作っている会社だというのに、
このような大会社とは思えないような商法やサポート対応を耳にすると
ゲンナリしてしまいますね。

多くのユーザーあってこその会社だということを認識し、
二度とこのようなトラブルがないように
会社の体質やサポート体制を改善していって
もらいたいものだと切に願います。

あこぎなテクニックでユーザーから金をむしり取るのではなく、
「有用なアプリケーションを提供する対価」として
正々堂々と商品を販売する会社になってもらえたらと思います
(そもそも、現在の月額利用料金がアプリケーションを利用する対価としては
 割高だから、キャンペーンを行わないとユーザーが集まらない状況に
 なってしまっているのではないでしょうか)。

Adobeは最低限、
今回と同様のトラブルに遭っている人を内部調査で全員洗い出し、
「キャンペーン価格で契約したのにもかかわらず
 高額な料金を引き落としてしまっている人全員に対して
 『問い合わせの有無にかかわらず』返金等の埋め合わせを行う」
という能動的な行動を率先してとれないのであれば
信用を失ってしまう結果になってもいたし方ないと思います。

実際に、A氏は「Adobeとは二度と契約したくない」と言っています。

今後も動向を見守ります。


2017.1.29追記

その後、A氏の元にAdobeのカスタマーサポートから謝罪のメールが届いたそうです。
「改善に取り組むべき最重要課題」として
「スタッフへの再教育」「担当部門への上申」を行うとのこと。

少なくとも8か月間放置されていた問題が
今回の件を気にきちんと改善されるのか、
それとも結局放置されるのか。
しっかりと見届けたいです。

……と思いましたが、再度キャンペーンでの契約をしない限り
改善されたかどうかを知るすべはないので、
Adobeには改善点を正式にアナウンスしてもらいたいものですね。




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